放射線科

放射線科では、医師の指示の元、様々な装置を使用して外来・入院患者様の撮影を行い病気の早期診断や治療の手助けとなる画像提供に日々努めています。

撮影機器の紹介

X線撮影検査

照射するX線の体内通過時の吸収差を利用し画像を作る検査です。
骨では骨折や骨病変の診断、胸部では、肺癌・肺炎・結核・胸水・気胸などの肺病変、腹部では、腸の空気の様子・腸閉塞・腹水・胆石・尿路結石などが分かります。

マンモグラフィ(Mammography:X線乳房撮影)

マンモグラフィー(MMG)とは乳房のX線撮影のことです。
乳房を専用の機器で水平に広げながら圧迫し撮影することで、乳がんの描出が可能です。また、しこりをつくらない乳がんや、良悪性の判別の一つである細かな石灰化の描出に優れています。

乳がん罹患率(りかんりつ)は11人に1人といわれており、年々増加傾向にあります。乳がんは女性がかかりやすい癌の第1位で、30代から急増し、40~50歳代の女性に特に多くみられます。

2022年より稼働している当院のMMG装置は従来のものよりも非常に低被曝で高精細な撮影が可能となっており、安全かつ早期での乳がん発見に役立っています。
なお、撮影及び機器の管理は日本乳がん検診精度管理中央機構から認定を受けた女性技師が行っています。

CT検査(Computed Tomography:コンピュータ断層診断装置)

CT検査は、X線を使って身体の断面を撮影する検査です。
体内の様々な病巣を発見することが出来ますが、特に心臓、大動脈、気管支、肺などの胸部、肝臓、腎臓などの腹部の病変に関して、優れた抽出能が知られています。

MRI検査(MagneticResonanceImaging:磁気共鳴画像診断装置)

MRI検査は強力な磁石で出来た筒の中に入り、磁気の力を利用して、身体の臓器や血管を撮影する検査です。
様々な病巣を発見することができ、特に脳や脊椎、四肢、また子宮、卵巣、前立腺等の骨盤腔に生じた病変に関して優れた抽出能が知られています。

血管撮影検査

血管撮影とはその名の通り血管を映し出す検査です。
検査方法は、X線を使って連続的に血液の流れを撮影します。
カテーテルと呼ばれる1~2mm径の細いチューブを血管内に挿入し造影剤を注入することにより血液の流れを画像として映し出します。

また最近では、診断だけでなく血管の狭窄部位を拡げる血管拡張術、腫瘤を栄養する動脈を人為的に閉塞させる動脈閉塞術など、血管造影検査の手技を利用した治療も行なっています。

X線透視検査

X線を連続的に照射し、モニタを通じて観察や造影を撮影します。

主に造影剤(バリウム等)を用いて胃や大腸の検査を行う装置です。

X線透視検査

X線を用いて全身の骨密度を測定し骨の強度を推定する検査です。
この検査によって、短時間で骨粗鬆症の診断や骨折の評価が行えます。全身撮影に対応しますが、主に腰椎・股関節・前腕骨の撮影を行います。

当院の骨密度装置の特徴として1回の位置あわせで腰椎と股関節を連続的にスキャンし迅速で精密な測定が可能です。
高精細の検出器を搭載しており従来の5倍以上の光変換効率でX線を直接デジタル化することで、高画質・低被曝・高精度の検査が可能となりました。

人工頭骨などで体内インプラントが入っている患者様においても、
特殊なソフトウェアにより、インプラント解析領域から除去することで正確な測定が可能となり、インプラント術後の評価も可能となりました。