薬剤科
薬剤師からお知らせ
お薬手帳について
“お薬手帳”はお持ちですか?お薬手帳は自分が使っている薬の名前・量・日数・使用方法などが記録できる手帳です。複数の病院に通院している場合、飲み合わせや重複している薬を確認できるだけでなく、急な入院や災害の際に自分の薬の情報を迅速且つ正確に伝えることができる大切な手帳です。お持ちの方はご来院の際に必ずご持参いただき、受付時にご提示をお願いいたします。お持ちでない方も当院にて発行していますので、受付の際にお声かけください。
また、スマートフォンで利用する、電子版お薬手帳も導入しました。電子版お薬手帳があれば、受診時のお薬手帳の持参忘れを防ぐことができ、お薬手帳をスマートに持ち運ぶことができます。
利用方法
- スマートフォンにお薬手帳アプリをダウンロードする。
- 処方されたお薬の薬剤情報提供書に印字されている二次元バーコードを左から順番に読み取る。
- 処方内容が登録される。
※詳しくは各アプリケーションの使用説明をご参照下さい。
他院で処方された薬をお伝えいただく場合は、問診票に記載していただくか、診察時や与薬時に医師や薬剤師に薬剤情報の画面をお見せください。アプリはどれでも構いません。ご不明な点があれば、お気軽に薬剤師にお尋ねください。
後発医薬品の採用について
当院では、後発医薬品への切り替えを順次実施しています。新規採用候補の後発医薬品の薬剤安定性・有効性・外観・価格・副作用発現の頻度・安定供給など、十分に検討・審議を行った上で安全に使用できる薬剤の採用を行っています。
採用薬剤品目数 ※GE:ジェネリック医薬品(後発医薬品)
- 内服:約790種 GE:約180種(GE率:22.8%)
- 外用:約230種 GE:約50種(GE率:21.7%)
- 注射:約480種 GE:約90種(GE率:18.8%) ※品目数ベース ※2023年1月現在
検査や手術を受けられる患者様へ
受診される際は、必ず服用しているお薬やお薬手帳を持ってご来院ください。造影剤を使って検査を受ける前や手術を受ける前に、中止や注意すべき薬が含まれていないかを確認します。
お薬のお渡しについて
処方せん発行順にお薬をお渡しするようにしていますが、患者様によって、一包化や散薬がある、日数が長い、処方修正などの理由で順番が前後する場合があります。大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承いただけますようお願いいたします。
お薬の副作用について
お薬の副作用ができる限り発現しないよう処方・監査を行っていますが、まれに副作用が発現する場合があります。その際は電話連絡、必要に応じて来院などで対応いたします。少しでも気になる症状があればご連絡ください。
電話:088-622-7788
※ 薬剤師在勤時間:8時30分~17時15分(年中無休)
薬剤科について
薬剤師 17名 調剤助手 2名
業務時間 | 8:30~18:15 |
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夜間体制 | オンコール |
休日体制 | 減員通常出勤 |
※2023年1月現在
薬剤科では患者様に有効で安全な薬物療法が提供できるよう、医師や看護師、他コメディカルスタッフと連携し、薬剤管理を行っています。
当院では、調剤業務・病棟薬剤管理業務・化学療法の主に3つの業務を毎日ローテーションで行っているため、幅広い知識と経験を積むことができます。また、委員会活動や勉強会にも参加しています。
調剤業務
医師が入力した処方せんに基づいて調剤を行っています。調剤者は薬剤が適切な用法・用量で処方されているか、禁忌薬剤として登録されていないかなどを確認し、処方せんに記載のある調剤方法(ヒート・一包化・粉砕)で調剤をします。また、調剤過誤や重複・禁忌投与の防止、相互作用などを確認するための薬剤監査システムや調剤の効率化を図るための錠剤自動分包機、散薬自動分包機、軟膏混合機などの調剤支援システムを導入しています。最終的に調剤者とは別の薬剤師が監査を行い、薬剤への異物混入や薬剤の汚れ・破損がないかの確認、電子カルテにて医師の指示や検査値の確認、お薬手帳で他院処方薬との飲み合わせの確認、用法・用量、禁忌の最終確認などを行っています。処方に不備があれば、医師に疑義照会をします。
その後、薬剤科窓口にて患者様へ服用方法、吸入薬などの器械の使用方法、注意点、主な副作用の説明を行い、お薬をお渡しします。
当院では外来の患者様に対して原則、院内調剤を採用しており、病院内で与薬を行っています。院内調剤は患者様の会計や移動の負担を軽減するだけでなく、診療や検査の内容がカルテで確認できるため、より的確に患者様の処方管理を行うことができます。また、調剤方法や残薬を使用した日数調整など、お薬に関するご要望に対応しやすい環境となっています。希望があれば院外処方せんの発行も行っています。
入院患者様には、臨時処方と定期処方で与薬を行っています。追加や変更の可能性がある薬剤は臨時処方、長期的に継続が必要な薬剤や症状が安定している患者様には定期処方で調剤を行っています。
処方せん枚数
- 外来処方せん枚数:約150枚/日(休日・祝日は除く)
- 入院(臨時)処方せん枚数:約80枚/日
- 入院(定期)処方せん枚数:約80枚/週 ※2023年1月現在
注射調剤業務
入院患者様の点滴の調剤を行っています。医師が発行した処方せんに基づき、薬剤監査システムを用いて、内服薬との相互作用や注射薬の配合変化の確認、また、処方内容と検査値を照らし合わせ、処方が適切か確認し、最終監査者によるチェックを行います。また、薬剤耐性に取り組むべく、抗菌薬の長期投与を事前に防止するよう投与期間のチェックも行っています。調剤・監査された注射薬は、各病棟へ払い出し、調製されます。
入院注射処方せん枚数:約60枚/日 ※2023年1月現在
病棟薬剤管理業務
持参薬を含めた入院中に使用、または使用予定の薬剤について、処方せんやカルテで薬歴管理を行い、入院中の患者様やご家族へ服薬指導をしています。もちろん、調剤・監査の時点でもダブルチェックは行っていますが、病棟薬剤管理業務により、さらに厳重に確認を行うことができます。
主な業務内容
- 患者様、ご家族への薬剤説明
- 副作用歴やアレルギー歴の聴取
- 持参薬の確認と情報収集
→持参した薬は、お薬手帳や聞き取り、紹介状、看護サマリーなどを確認し、必要があれば処方元の医療機関や調剤薬局への確認を行い、できる限り正確な情報を収集して持参薬鑑別書を作成しています。また、継続指示の確認も行っています。 - 相互作用・重複投与・併用禁忌の確認
- ハイリスク薬、術前中止薬の確認
- 患者様の状態把握や副作用のモニタリング
- TDM(Therapeutic Drug Monitoring)、抗菌薬の適正使用
- 肝機能・腎機能のモニタリング
→肝機能・腎機能の障害や低下があれば、医師に減量や薬剤変更の提案をしています。 - 調剤方法(ヒート・一包化・粉砕)の調整
- 医師と連携し、退院時処方の調整
服薬指導件数:約570件/月
※のべ件数(同患者様複数回訪室あり) ※2023年1月現在
化学療法
当院では、がん化学療法を実施しています。患者様に合ったがん化学療法レジメンを使用し、医師が処方した薬剤を複数の薬剤師でカルテや検査値の確認、混合調製、服薬指導を行っています。初めて化学療法を行う患者様に対しては、原則入院していただき、初回投与時に起こりやすい副作用の確認も行っています。抗がん剤混合調製は無菌的且つ安全に調製できるよう化学療法室で安全キャビネットを使用し、注射混合操作はCSTD(Closed-System Transfer Device)で行っています。
がん化学療法レジメンとは?
各種がん化学療法における抗がん剤と支持療法剤(輸液や制吐剤など)を明記した治療計画書のことです。患者様の体重、身長より、薬剤の投与量を自動計算し、投与時間、投与方法、投与順、投与日などが時系列的に記載されています。投与時には、この他にも、患者様の当日の体調や年齢、肝機能・腎機能の状態、血液検査の結果などから、化学療法委員会で決められた基準に基づき調整します。
当院では化学療法委員会が発足しており、医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師、管理栄養士、事務員で構成されています。主に新規化学療法レジメンの登録と変更、化学療法に関する運用の見直しなどの決定を行っています。新規化学療法レジメンの登録時は、倫理規定に従い、治療法の臨床学的有効性が確立したものである臨床試験の結果や文献を参考にし、また保険適用の治療法であるかなど精査を重ね、委員会全員の承認を得て登録される仕組みになっています。
外来化学療法室
外来でがん化学療法をされる場合、こちらのお部屋で治療します。フラットベッド3床、リクライニングベッド5床を備えており、患者様のご希望のベッドで治療が行えます。治療前に血圧や脈拍の確認、副作用でお困りでないか、前回の治療からの体調の変化などについてお伺いしています。治療中は抗がん剤治療に精通した看護師が常駐しており、急な体調の変化などに迅速に対応出来る体制を整えています。
また、治療により脱毛が起こった際に医療用ウィッグの提案や脱毛ケアについてご相談をお受けしておりますので、ご希望の方はお気軽にお声がけください。
抗がん剤混合調製件数:約80件/月 ※2023年1月現在
チーム医療
ICT
感染対策チーム(Infection Control Team : ICT)は、感染症から患者様・家族・職員を守り、治療するために活動を行っています。医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師・診療放射線技師・管理栄養士などで構成され、月に1回カンファレンスを開催しており、全国や県でのサーベイランス結果、院内感染情報や感染対策に関する提案・協議を共有しています。また、徳島県感染地域ネットワークなどの合同カンファレンスへも参加し、感染対策や感染状況などの意見交換も行っています。血中濃度の管理が必要な薬剤の用量もTDMの度に確認しており、患者様に適正な薬剤が適正量投与されるように医師に提案しています。
NST
栄養サポートチーム(Nutrition Support Team : NST)は医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・臨床検査技師・言語聴覚士・理学療法士・事務で構成され、低栄養の患者様への適切な栄養管理や支援を行っています。週に1回入院患者様への回診・カンファレンスを行い、多職種間で低栄養に対する栄養管理を行っています。
糖尿病委員会
糖尿病委員会は、医師・看護師・管理栄養士・薬剤師・理学療法士・臨床検査技師・事務で構成され、糖尿病治療・指導の質的向上、各部門との連絡調整を行うことを目的としています。糖尿病による合併症の発症・進展を阻止し、健康な人と変わらない日常生活の質(QOL)の維持に努め、患者様の日常療養生活を多方面からサポートしています。また、糖尿病教室や職員への研修会も開催しています。
その他
委員会活動
感染対策チーム、栄養サポートチーム、糖尿病委員会、災害対策委員会、化学療法委員会、医療安全委員会、広報委員会、教育委員会、接遇委員会 等
勉強会
新規採用薬剤については院内において定期的に勉強会を行っています。その他、徳島県病院薬剤師会、徳島県医師会、卒後教育などの研修会への参加も自主的に行っています。